身賭 thousand horizon 体験版感想・レビュー

ノンフィールド

身賭	thousand horizon
身賭 thousand horizon  く魔王  カードバトルADVRPG  700円(税抜)
【基本情報】♂主人公 Flash製 バランス型 難易度:普通 シナリオ重視
【体験版評価】8.0/10点 (面白さ7 システム7 没入感9 エロス9)

1000年続くクソ家業に終止符をうつべく焦れったい純愛エロを

これなぁ、ゲームとしては賛否ありそうな作品である。しかしこんな低価格を提示されてしまうと、このボリュームとエロで!?としか言い様がない。Flash製の為か、動作は若干もっさりというか、場面切り替えやメッセ表示など心にゆとりをもってプレイしたいタイプ。

自由に探索できる様になり戦闘を行うまでに1時間以上を要する程、オープニングが長い。RPGと銘打たれている故に「まだ、まだオープニング終わらんの!?」と思ってしまったが、ぶっちゃけADV的な側面が強く(本編もノンフィールドタイプ)、最初から「この作品はそういうもの」と思ってプレイした方がいいだろう。没頭してしまう位には熱量の感じられるオープニングではあるが、それでも何度か我に返って「セーブまだできないの?」と思う部分はあった。賛否の否①だな。

主人公は幼少期のトラウマが元でとにかく自分に自信がない、故に自分に好意を寄せる相手がプッシュしてきてもまったく気づけない、そもそも自分に好意を寄せる人間などいない、という思考に籠る若いリーマン。当初はネガティブ思考が過ぎて「いくらなんでも」とプレイヤーをイライラさせる様なタイプ。後のカタルシスの為の伏線と言ってしまうのはぶっちゃけ過ぎな気もするがそういうタイプだ。

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その主人公は少し齢は離れているものの幼馴染といえる女子校生と毎日、朝の出勤の内5分間だけを共にしており彼女への想いは一途。主人公にとっては高嶺の花であり。

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一方その幼馴染、本作のヒロインは代々異世界に赴き「鳴神」を封印する家業の一族。20歳までに子を成し異世界で鳴神を封印、子に次の鳴神封印を託す。親の決めた相手と子を作る、18になった彼女はまさにその局面にいた。

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ヒロインは幼少時のある出来事から主人公を一途に思っており、当然主人公はそのことに気付いてもいない。ヒロインがどれだけ主人公のことを想っているのかがオープニング途中、彼女視点で語られる。そこがオープニングのクライマックス(変な言い方だが)的なシーンであり、「あなたになら何をされてもいいのに。無理矢理夜這いしてくれたって」と。

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ヒロインはこんな風に主人公を想いながら自慰に耽ってきた

散々ヘタレ主人公視点でネガティブ思考を叩きこまれてきた後のそれはズキューン❤、体験版を手にした紳士の8割はここでヒロインに持っていかれるだろう。しかしその後も主人公のネガティブは続き、「おいおいおい、おまえさん彼女をこんなに待たせているのにまだまだ放っておく気なのか?バカなの?死ぬの?」とプレイヤーをやきもきさせることだろう。だが彼は超常現象的な生物(神)に究極の選択を迫られてようやく、ヒロインを追って異世界へと旅立つことになる。

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ヒロインは鳴神を封印するのではなく倒すことを目的として単身異世界へ向かった。因果な家業を自分の代で終わらせ、元の世界に帰り主人公に告白する為だ。この家業さえなくなれば親の決めた相手と子を成す必要もなくなる。そんな決意で異世界で居を構えたところで突如主人公が現れ… 結局二人で鳴神を倒すべく異世界を探索することになる。しかし主人公の決断は正しかったのだ。

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鳴神を封印するのは巫女であるが故にこの世界は女性のみを苦しめる瘴気に満ちていた。ヒロインを瘴気から守るには主人公が彼女と触れ合う必要がある。それはヒロインが主人公を大好きだからだが、当初の主人公はそのことに全く気付きもしない。よくわからないけど彼女に触れれば彼女を楽にしてあげられるという認識。半分義務、半分欲望で彼女と触れ合い、徐々に内容がエスカレートしてくが、ヒロインにしてみれば「何をされてもいい」程主人公が好きなワケで、その辺の擦れ違いが面白くもあり焦れったくもある。逆に言えば、主人公が徐々にヒロインの想いに気付きつつエロがエスカレートしていく展開かと。ここは賛否の賛の方だ。

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本編に入ると、行き先を選択して敵と戦うADVRPG形式。戦闘はカードバトル、長いオープニングがあったのにも関わらずカードバトルのチュートリアルは一切無いのが賛否の否②。

遊んでみた感じではおそらく「大名カードは農民以外に勝つ」「農民は大名に勝つが他に負ける」「商人は農民に勝つ」といった類のルールだと思うのだが、初戦時は何も説明も無くわからないまま戦い、敵より圧倒的にHPが多いにも関わらず負けたorz 弓と妖狐はどう使えばいいとか、大名が農民に負けると大ダメージとか知らんかったし。これだけオープニングをひっぱたならちょっとだけでいい故ルール説明があるとよかった。

とはいえオートセーブであるし即再戦も可能故、ルールさえ把握すれば運要素(お互い手札は3枚、どれをだしてくるかはランダム)はありつつも問題なく面白いかなぁと。カードバトルは1戦1戦がやや時間がかかるものの、それ以上にヒロインとのコミュニケーション、エロ、ストーリーなどの牽引性が強力なのだ。

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瘴気を消費してのエロの基本画面

エロに関しては探索や被ダメで貯まるヒロインの瘴気ポイントを消費して行う。拠点→休憩→エロでコマンドを選択、ある程度各コマンドの熟練度が貯まるとCG+テキストのエロシーンが開放されていく様だ。中にはアニメするシーンもある。危険日、妊娠、出産要素もあり、出産するとHPと攻撃力がアップなど成長要素でもある。

ほんとざっくり書いてこれだけの文章量になる程度の要素、ボリューム。異世界に来てからは控えめながら積極的にプッシュしてくるヒロインがなまらキュート、「そこまでされてなぜ気付かないうんこ主人公め」とやきもきさせられるべし。それが後々カタルシスになるハズ。鈍感は主人公専売特許であるし、最初から「あ、キミ僕のこと好きなんでしょ?ボクもしゅき❤エッチしよ❤」とか恋愛アンテナ敏感なイケメンみたくなってもアレであるし。ゲーム部分が少々冗長でもキャラと設定、シナリオ、エロが魅力的な一品。ヒロインが話す際の冒頭一言CVもアクセントとして効いている。

テキストが11万文字とか途方もない量になっており、ADV的な側面が強めでデータ容量もデカい。音声やアニメの要素がデカいのではなく積み重ねられたサークルさんの情熱量=拘りとボリュームがデカいのだ。ちなみに体験版は870MB程、真ENDは拝めないがストーリーはほぼ全て遊べる。ただエロは1シーンのみだ。2020年末をもってサポート終了のFlash製という点は今後が少し心配になるが、何かしらの対応は期待したいところ。JSK工房さんなんかは対応しているしな。

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特定ボス撃破後は自由エロモード?が開放される様だ。こちらは独立したモードで、3種のエンドがあるとか。

撫子「こんな紳士におすすめかなぁ?」
ヘタレ主人公ラブイチャ ヒロインが一途で健気 孕ませ 出産 シナリオ重視

夢子「身賭 thousand horizonのお取扱いサイト様です」
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