フィーナと巡礼の試練　感想・レビュー

フィーナと巡礼の試練(体験版)　寅乃檻

女神に仕えるシスター・フィーナが、女神の加護を受け「聖騎士」になるべく「天衝きの塔」を目指し巡礼の旅に出るMZ製のローグライトノンフィールドRPGである。

【体験版評価】8.3/10点 (面白さ8.5 システム8.5 没入感8 エロス8)

▲オープニング

▲拠点となる聖堂でのメニュー。システムでセーブ可、セーブは基本的に拠点でのみ

▲聖堂を含む街の全体マップ。体験版では中央市街にある「火吹き亭」で情報が聞けるくらいで、ほとんどの施設が機能してないため割愛。製品版ではギルドで依頼を受けたり、研究所ではエロイベが起きそうだった

最終目的地である「天衝きの塔」に至るまでいくつものダンジョンを踏破していくのだが、どのダンジョンを選択していくかは2択となっておりいわゆる「Slay the Spire」ライク。

▲「冒険に出発する」で全体マップへ。各ダンジョンをクリアすると次の行き先を2つから選択する

各ダンジョンでは「探索度」をあげるほど次の階層への道が見つかりやすくなり一定階層を踏破するとクリアとなる。

▲ダンジョン内での基本画面。装備品や食料は現地調達、↑の立ち絵は装備品が何もない状態

▲先に進むとイベントが発生、探索度がアップ

▲探索度が上がるほど次のフロアへの道を発見する確率が上昇する

「先に進む」を選択することで「探索度」が上昇しランダムでイベントが発生、戦闘、宝箱発見、食料入手、トラップ、商人、休息、次の階層への道を発見、などなど。戦闘が最も確率が高い。

本作での戦闘は発生した時点で勝敗が決まる簡易的なシステムで、敵にエンカウントすると「被ダメを受ける」→「敵を倒す」で戦闘終了となる。敵の攻撃力に対し主人公の攻撃力が高いほど被ダメは少なくなる。要するに主人公の攻撃力が高いとその分少ないターンで敵を倒せるから被ダメが減る、というイメージだな。

▲戦闘は敵攻撃力に対する主人公の攻撃力(属性等も加味)で計算された被ダメを受けたあと

▲敵を倒して終了。経験値とお金を得る。レベルは結構上がりやすいが、当然毎回Lv1からだ。戦闘があっさり終わるためとてもテンポがいい

装備品はメイン武器の他、サブ武器、防具も装備できる。戦闘ではメイン武器とサブ武器を比較して敵に対してより攻撃力が高い方が選択されるため、属性(火、水などのエレメント属性の他、斬、刺、打なども)が異なる武器をサブに装備しておくと有効だ。植物の敵には火が特効、など。防具に関しては単純に被ダメを軽減してくれる。

▲装備画面。装備品はすべてアイコン描写、青いのは装備中。赤は装備してない。↑ではショートソードがメイン武器、たいまつをサブ武器として装備している

▲レベルが高いのもあるが、装備品が充実していれば

▲被ダメはこれくらい低くなる。装備なし時の1/3程度だ。とにかく装備品を拾って(戦闘でのドロップもある)、装備を充実させて攻撃力や被ダメカットを上げたいところ、だが…

ただ装備品には「重さ」の概念があり、重くなるほど「FOOD(満腹度)」の消費が大きくなるのだ(その際HPも回復するが)。もうひとつ「MENT(精神値)」というリソースもあり、こちらも先に進むほど減少する。この二つが低くなるほど攻撃力が下がってしまい、戦闘での被ダメが増えるのだ。

満腹度、精神値ともに食べ物や飲み物を使用すれば回復できる。モノによって回復量が満腹度寄り、精神値寄りと特色が異なる。酒類は精神値を大きく回復する、とかな。

▲満腹度や精神値が下がってきたら食え。食べ物は冒険開始時「パン」を一つ持たせてもらえるが、基本はやはり現地調達。ゲージ右の「-%」分、攻撃力が減少している

以上のことを踏まえまとめると。本作では装備品も食料含めたアイテム類もすべて現地調達で、装備品が多いほど強くなれるけどもその分満腹度の消費が激しくなっちゃう。満腹度の消費を抑えたいなら軽い装備を選択したり装備数を少なくする、逆に食べ物が豊富なら装備を増やしてもいいだろう。装備品と食べ物を絡めた「HP」「満腹度」「精神値」のリソース管理のバランスが非常にいいゆえ、ゲームとしての面白さに繋がっている。