Mazurka~リンネの花時計~ 体験版感想・レビュー
旅人の少女・リンネが主人公(戦う力はないただの旅人)の、ウディタ製サイドビュー非戦闘RPG。彼女は人間と魔物が暮らす田舎町に滞在しており、町は平穏そのものに見えたが… 一人の少女が行方をくらませたことを発端として、彼女は舞台裏で起きている事件に巻き込まれていく。
5日間を経て様々なENDを迎える度、彼女と町の時間は1日目に巻き戻る。その繰り返しで真相に近づいていくという設計が特徴的。ただ多くのループモノと異なり、主人公のリンネが引き継げるのは「エロ経験」のみ、記憶などは引き継がない。繰り返しエロ経験を積み「淫乱度」を上げることで、当初は選べない選択肢でNPCの口を割らせたり、同じイベントでも新たな展開になったり。
またプレイヤー自身がループでの失敗経験を活かし、主人公の行動を調整することで助けられるNPCも。黒幕を暴くには多くの仲間が必要なのだ。様々なフラグを立て点と点が繋がり、真相が暴かれていく感覚は名作ADVに近いかなぁと。そのプロセスにエロが組み込まれているというゲームだな。
もう一つの特徴は、操作性が非常に快適であること。木工用ノスタルジィさんの過去作では「右手(方向キー)でだけでプレイ可能」というユーザビリティを実現してきた。本作では唯一「メニュー表示」のみ左手を使った方が便利(XキーかBackspaceの二択、Xキーの方が押しやすかった)、それ以外はやはり方向キーですべて操作可能。操作性云々について当編集部はかなりうるさい方だと自負しているが、ここまで「イージーな操作性」に拘ってくれるサークルさんは唯一無二だと思う。まぁゲーム性との兼ね合いもあるけども。
【体験版評価】8.5/10点 (面白さ8 システム9 没入感9 エロス8)
▲ゲーム開始直後、大勢の男に輪姦される主人公のシーンから始まる。これは彼女の「1回目の5日間」の結末。本来の運命だ。この結末をハッピーに変えるのが本作の目的となる
▲エロシーンではSpaceキーでCG全体+テキストに変更できる。メッセージウィンドウ消去だけなら↑キーなど、常に操作キーのナビが表示されるのも特徴かな
▲既に何日かわからないほど輪姦され続けており心は折られ。ただの精液便所としてここにいる。なんでそうなったんだっけ?となかなか働かない思考を巡らせる
▲精液まみれの主人公に対し「ひどい恰好ね」と謎の女性が語りかける。「どうしてこうなってしまったのかしら。きっかけはあの時…それともこの時?どこかひとつでも選択を間違えなかったら、あなたの未来は幸せだったかもしれないのに」
▲1st Dayの朝、宿の自室にて。作品紹介にある「5日間をループし続ける呪い」が発動した瞬間でもある。プレイヤー的には「1回目」を見ていないためここが始まりだ
1日は午前・午後・夜・深夜の4つの時間帯がある。2回エリア移動をすることで時間帯が経過、深夜になると基本的に宿に戻る。時間帯ごとに各マップで現れるNPCが変化、というルールの元で町を探索して情報を集めたりイベントを拝見していく。体験版でプレイできる「ループ1回目」はとにかく各マップを巡り、各施設の場所や行えること、NPCの確認、裏でどんな事件がおきているのかを体感することになる。
▲自室ではシャワーを浴びたり着替えたりが可能(よりエッチな下着を身につけるには淫乱度が必要)
▲この様にほぼすべての行動は方向キーで完結する。ほんと遊びやすいのだよなぁ
主人公はまだほぼ誰とも面識がない状態だ。昨日宿についたばかりなのか、それとも呪いの影響なのか。
▲たまに宿を手伝っているというフランセ。本業は歓楽街にある娼館のオーナー
▲主人公愛用の手帳(↓キーでいつでも確認可)を見ると、書き込んだ覚えのないスケッチが
▲本作では各NPCに↑キーで話しかけ、「トピック(聞き込みたい案件)」について尋ねていくのが基本となる。トピックは話を進めることで増えていくが、まずはこの「なにかのスケッチ」について尋ねていこう
▲という反応。フランセは何も知らない様だ…が、とぼける輩もいるだろうな
▲↓キーでいつでも拝見できる手帳には、起こしたイベントや予定表、スケッチした絵などの情報が書き込まれていく。情報を整理したい時に見よう
▲Xキー、Backspaceで開けるメニュー。セーブはここで。セーブ枠は1つ。エロステは通常画面でも表示されているが、メニュー画面で更に詳細を確認できる
▲宿の女主人、ユニコーンのエミリア。気立てのいい娘で、同年代の主人公が止まりに来てくれて喜んでいる
▲例のスケッチについて主人公と同じく「どっかで見たような…」と
▲宿1階で朝食をとっている狼の獣人・ルドヴィカ(女)。彼女に話しかけると「朝食を一緒にとらないか?」と誘いを受ける。受けても断っても「今日の夜一緒にディナーしよう」と更に誘われる
▲手帳の予定表にも書き込まれるが、行く行かないはプレイヤーの任意だ
▲宿を出てすぐの花時計。時間帯で咲く花が変わる花壇、午前はツユクサが咲き、午後はトケイソウ、夜はオシロイバナ、深夜はヨルガオが咲く。本作内で告げられる時間帯もこの花の名前になっており、タイトルからしてもこの花時計は意味深だなぁ。咲いている花はスケッチして手帳に加えることもできる
▲花時計横にある花屋。花屋を気にする右の獣人(男)NPCはかわいい顔だがなにか怪しい
▲ここで←キーを押せば町全体マップへ。各マップはこんな感じでかなりコンパクト
▲町全体マップ。体験版(序盤?)で行けるのは4つのマップのみ。自警団が定期的に巡回しているとはいえ、路地裏と旧市街はかなり治安が悪い
▲路地裏マップの宝くじ販売所。1枚500Gr、本作は時間ループモノであるし?まぁ主人公の能力値育成や装備要素のない本作でのお金の汎用性は低く、イベントフラグの一環だろうか。たくさんお金が必要なこともあるだろう
▲ヴトゥカ門跡マップ、冒険者ギルド酒場前にて。ルドヴィカに、先ほど聞けなかったスケッチについて尋ねると「!」と反応しつつ「役に立てなくてすまない」と。何か知っている様だ
▲同じくヴトゥカ門跡マップにいるデュラハンのカレン。彼女は自警団の一員、この後の展開で主人公を助けてくれたりもする
▲スケッチについて尋ねると「以前の事件に関係していた冒険者の所持品にそのようなマークがあった」という証言が。おぉ!?しかしその後聞きこむも進展はなく
▲夜になり、予定表に書かれたルドヴィカとの約束のお知らせ。行かなくてもいいがここは行くべきだろう
▲2階に宿をとってあるから、と誘われる。む、そっち系なのか。誘いに乗ると
▲レズエッチ。主人公も彼女を結構気に入っている、というか憧れちゃったようだ
▲エロシーンではウィンドウ左に基本のエロステ、右に上昇エロステのログが表示される
▲2日目朝。既にルドヴィカの姿はなかった。手帳には昨夜の出来事イベントが書き込まれ「たられば」な条件を確認できる。↑のメモ内容ではつまり「主人公の淫乱度がもっと高ければルドヴィカと更に仲を深められる」ということだろう
しかしルドヴィカの姿を見たのはこれが最後だった。2日目から事件が起きていく。
▲シャワーを浴びようと宿に戻ると、花屋に向かったエミリアが戻ってこないと。「トピックス」に「エミリアの行方」が追加される
▲宿1階にあるエミリアが作った朝食「ジンジャーブレッド」を食べると主人公の「テンション」が「ごきげん」になる。それがどう影響するのかは不明
▲花時計で咲いている花(時間帯で変化)をスケッチしていけばきっと役に立つ?ちなみに何もなさそうなオブジェクトも↑キーでこまめに調べると思わぬ収穫があるぞ
▲花屋近くのNPCにエミリアについて聞くと早速情報が。フードを被った男と路地裏にいったと。ここからは提示された場所でエミリアの行方を聞いて追っていくことに
▲路地裏マップにてフードの男に話を聞くと「いうことを聞いてくれたら教えてやる」。あ、これヤバイやつだ。しかし虎穴に入らずんば虎子を得ず!結局おっぱいを見られスパッツを破られヤられそうになったところを自警団のカレンに助けられる
▲手帳にイベントが書き込まれる。ふむ、カレンがいなかったらエロシーンを拝見できてた、ということだな。こういう「たられば」を活かして物語を進めたりエロを回収したり
▲夜まで捜索して、結局旧市街マップの「地下水路」に「さっき」入っていったと。ここは普段「鍵」がないと入れないが、さっきということで開いている
▲思い切って地下水路に入り、しばらく進むと… マーダーミステリーなら死体を発見するところだが、白濁まみれのヒロインを発見するのはエロゲならではだなぁ。逆に言えば本作は割と珍しいミステリーモノでもある。この後主人公はエミリアを宿まで連れ帰る
▲2日目深夜、自室にて。手帳にはエミリアの件が書き込まれる。ふむ、もっと早く旧市街に向かえば…か
▲そして自室の壁にはヒビ(穴?)が空いている… 隣はフランセの部屋だったな
▲エミリアはいつも通り働いていた。しかし彼女が毎朝作るジンジャーブレッドはボロボロだ。結局彼女をあんなめに合わせたのは誰だったのだろうか。別に彼女と旧知の仲でもない主人公はそっとしておくしかない
▲宿を出ると近くに見慣れない顔が。冒険者ギルドの酒場を切り盛りしていた女性、ルドヴィカがいなくなったと。以降「ルドヴィカの行方」がトピックに追加され、彼女の行方を追う
▲花屋近くの例の男性NPCにルドヴィカについて聞くとあからさまに怪しい。お金では口を割らず誘惑するしか方法はないが、この時点での主人公には無理だ。他を当たるかしかないか…
▲うーむ、エミリアがヤらていたここが怪しいが、鍵がないと入れない。鍵は自警団あたりがもっていそうだがただの旅人に貸してくれるわけがないな
そして何の情報も得られないまま、4日目に突入。その朝。
▲突然こんなことに。宿は明日の夜から再開するけども、経営者が変わるため一度チェックアウトしてもらわないといけないと。え、今日の夜はどうすればいいの?と聞くと宿は既に手配してくれているらしい。むむむ、つい昨日まで普通に経営していた宿のこの変化はいかにも怪しい、なにか大きな力が働いているとしか
▲しかし一宿泊客としては荷物をまとめて出るしかない。彼女が手配してくれたのは旧市街の古い宿
▲情報収集がてらヴトゥカ門跡マップを訪れると、自警団のカレンの様子が明らかにおかしい。エロい玩具などを仕込まれているような反応だが… 既に4日目、主人公の知らぬところで事は着々と進んでいるのか
▲手配された古宿は受付にだれもいない、傷みまくりなヤバそうな宿だった。荒野にあるモーテルみたいなイメージだ。この地区は治安が悪い、でもフランセが紹介してくれた宿だしここにチェックインするしかない…(製品版ではこの時点で他の宿泊所も探せる様だ)
▲案の定寝込みを襲われてしまう。処女ロストでエロステに反映。本作の処女は5日間を繰り返すたびに戻るためそれほど重くはないが、エロステが上がった状態で破瓜すると、処女らしからぬ反応になるというのがミソ
▲↑と同じシーン。積み重ねたエロステ(淫乱度)が高いとこのように
▲画面右のエロステログがもりもり上がりまくるのも本作の見どころだ
▲路地裏マップにて。怪しいフードの男にルドヴィカの行方を尋ねると「知っている、合わせてやってもいい」との返答。明らかに危ない、危ないが既に5日目であるし進むしかなかろうが!次のループのために情報が必要なのだ
▲怪しい建物に案内される。もう詰んだ感はぬぐえないが、地下への階段を降りると
▲そこには牢がたくさん。そのひとつで目的の彼女を発見するも… 主人公は1回目とそう変わらない結末を迎える
そして次のループへ、1日目に戻る。
▲花屋近くにいる男NPCに淫乱度が高い(50%以上)状態で話し、誘惑してみると「駆け引き」が発生する
ループモノはフラグ関係が複雑になりがちでエロ同人ゲームではほとんど見ないジャンルだ。何度も延期を重ねたのも頷ける、拘りある作品となっている。ちなみに処女クリアは無理、ある程度エロしないとトゥルーENDは迎らえれない、とサークルさんCi-enにあった。巨悪に立ち向かうには相応のリスクが必要だろうし個人的には納得できるストーリー。
このテのストーリーが好きな紳士は是非、そうでなくともエロでフラグを立てるループモノは結構珍しいのでは。
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