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卵の鍵 体験版感想・レビュー 工夫のし甲斐があるノンフィールドRPG
「魔王の卵」を扱うための秘宝「卵の鍵」を守る一族の中でも、もっとも扱いに長けた「真姫」のセラフィナ(名前変更可)が主人公。秘宝は100年ほど前に奪われてしまい、一族は山奥の集落でひっそりと隠れ住んでいたが、掟を破り外の世界に出た「アンジュ」がとある誓約書を突き付けてくる。「一族から奪われた秘宝『卵の鍵』が商業都市・ミラドのオークションに出品される。私が秘宝を取り戻してきたら一族の指導者として、『真姫』として迎えろ」と。セラフィナは一族の代表としてアンジュの待つミラドへと旅立つ…というMV製ADVRPGである。
過去作と共通した世界観、「教会」に属する以外の異能力者は「魔女狩り」で処刑の対象となる。奪われたとはいえ代々秘宝を守る主人公一族には特別な力があり、ゆえに山奥でひっそり暮らしていたものの、アンジュはそれが気に食わず「一族こそが世界の指導者であるべき」という考えのもとに行動に出た様だ。セラフィナは真姫としての立場も一族の掟にも興味はないが、「そんな皮算用ではアンジュのためにもならない」と自身で秘宝を取り戻すべく、オークションに向けてミラドで活動していくことなる。
最終目標としては「80日後のオークションで秘宝を取り戻す」ことだが、ミラドに滞在するだけでも多額の金や保証人などを得て発行される「札(ビザみたいなもの)」が必要、ましてやオークションに参加するためには特別な札が必要となる。ゲーム開始時に所持している札で滞在できるのはわずか10日、オークションが開催される日までミラドに滞在可能な札や宿も確保せねばならないなど、とにかく金や人脈が必要なのだ。そのためにミラドで様々な仕事(クエストがメイン、その他バイトや売春ありの酒場などなど)を請け負っていく。
ゲームとしては街での移動はすべて選択式、受けたクエストでは「前に進む」で「探索率」を上げていくノンフィールドタイプとなっており、キーボード、マウス、パッドそれぞれに対応な静的RPGだ。
【体験版評価】8.5/10点 (面白さ8 システム9 没入感8 エロス9)
▲旅立つセラフィナ。ミラドまではチュートリアルを兼ねた戦闘あり
▲ミラドは人の出入りに厳しい。儲け話につられて各地から様々な輩が訪れているが、札を得られない者がミラド郊外に集落を形成し「スラム」と化している
▲この計画のために以前から準備をしていたアンジュ。対して到着したばかりのセラフィナはこれから彼女に対抗すべく行動していくことになる
ゲームの流れ 秘宝を入手すべく直近の目標をクリアしていく
前述の通り当初所持している札では10日しか滞在することができない。札の滞在時間を延長するには「分庁舎が依頼するクエスト」をいくつか達成して「街へ貢献する」ことが必要だ。延長の手続きを行うのは9日目、しかし「期日までにクエストを何回達成すれば『貢献した』と認められるのか」は明示されない。
▲分庁舎。滞在期間を延長するために相談にいくと「この札だと延長できても40日までだけど、それでもよければうちの仕事を請け負うといいよ」と。40日では足りないが、とりあえずその方向で行動する
▲分庁舎で発行されているクエストはこの4種、最初は強制的に「水源の見回り rank1」を受注する
こんな感じで本作は基本的に「〇日目までに〇〇を達成する」という「直近の目標」をクリアしていくことで進めていく。期日までの行動はその時点で行ける範囲内で自由、直近の目標を達成できないと普通にGAMEOVERだ。
↑は延長手続きの9日目。庁舎のクエストを5回達成したら延長してくれた。2回で試したところ「認められん」と言われGAMEOVERに。おそらく合格ラインは4回または5回だと思われるが、普通は「9日目までにクエストを5回達成する」とはっきり条件提示されるところ、目標がはっきりしないのも本作の魅力じゃなかろうか、と個人的には。
ちなみにGAMEOVERになると1日目に戻るがレベルやスキル、装備は引き継げるローグライクなシステム。まぁ9日目までに5回達成するのは簡単であるし、引き継ぎは救済措置かと。
街での移動は選択式、クエストなど「仕事」を請け負いノンフィールド探索を行うことで1日経過する。街中でいくら移動しても日数に影響はない。初日からほぼすべてまわることができるため、一通りまわって様々な情報を得よう。
▲1日の始まりは宿から始まり、宿を出るとこの選択画面になる。しかし胸がデカい…
▲「表通り」を選択、それぞれから情報を聞ける。「表通りの酒場」ではバイト(1日経過)も可能だ
「商館」では装備品や道具の売買、「裏路地」では通行人からセクハラを受けエロステが上昇したり(何度も可)、「裏路地の酒場」でバイトをすればエロステに関わらず選択肢次第で序盤から売春めいたこともできる。教会では仕事をこなすとある人物とコネができて9日目の延長手続きで有利になったりもする。本作ではセーブはいつでも可能なため、序盤からセーブ&ロードでいろいろ試しておくことで理解が深まるだろう。
▲メニュー→Hステータス(デフォ)。キーを押すと「処女である」と表示される。処女で「膣への性経験」が2回…オナニー経験2回ってことか、それとも誰かにクンニ…と妄想が捗るな
クエストを受けたら「街を出る/別の区画に向かう」で出発。別の区画に行くにはもっと上等な札が必要。
▲体験版範囲では残念ながらスラムには行けない。野宿は宿が取れなかった場合に使う様だが回復率が著しく落ちるとか
ノンフィールド探索パートと戦闘
探索パート画面。「前に進む」を選択すると「探索力」の数値分「探索率」が上昇、戦闘やアイテム入手などのランダムイベントが発生するオーソドックスなノンフィールドタイプ。探索率がMAXになるとクエスト完了、場合によっては最後に戦闘が発生することもある。
序盤のランダムイベントはザコ戦が最も多い。出現する敵は1~3体、全体攻撃は通常攻撃の半分程度の威力だが、敵が多いときは役立ち、まぁ1~2Tほどで倒せるだろう。
ザコ含めすべての敵にエロ攻撃あり。エロられるとEPが減少、且つ高確率でエロ拘束状態に。
エロ拘束中は、ターン経過ごとにEPと衣服耐久度が減ってしまう。拘束している敵を倒すか「防御」かスキル「身構える」で脱出できる。EPがゼロになると絶頂、戦闘力が落ちる。衣服耐久度は被ダメでも減少し段階アーマーブレイク、防御力に影響する。デフォスキル「ハーフリペア」などで適宜耐久値を回復しよう。
体験版では製品版よりエロ攻撃頻度が高く設定されており、大体1/2の確率でエロられてEPが減少しやすくヒヤヒヤものだった。エロ攻撃耐性装備くらいしか対策がなかったゆえ。
また、進む・戦闘など行動をするほどに「スタミナ」が減少、スタミナが減るほどに「前進時の消費HPが上昇」する。つまり探索力が高いほどスタミナ減少によるHP低下を抑えられるしクエスト達成難度が下がる。
クエストランクが高いほど必要探索率は高くなるゆえ、セラフィナ自身の強さとは別に探索力とスタミナも重要だ。これらを含めた能力値やスキルはレベルアップ時に得られる「SP」を消費してスキルツリーで上昇できる。
その他「探索」項目のスキルを上げていくと、ランダムイベントをプラス効果イベントに偏らせたり、敵出現確率アップ、敵出現確率減少なども任意で設定できるようになる。本作はゲーム開始時に難易度を選べるが、こういったスキルによる「難易度カスタマイズ」が可能な点もいいなぁと。
ひとつ留意したいのは、本作は直近の目標に「期日」があるため効率よくレベルアップしていくことも重要な要素の一つだということ。クエストが簡単になるから、という理由で「探索力」を上げ過ぎると戦闘回数が減ってしまい、まだまだ余力があるのにクエスト達成→次の日、という流れになってしまう。これはレベリングの観点で効率がいいとは言い難いが、まぁそれをカバーするのが前述の「カスタマイズ」スキルともいえ、いろいろ配慮された設計だなぁと。
戦闘以外のランダムイベントはこんなのも。
▲ワオーンという声の後、オオカミが装備品をくれる。セラフィナの一族とは一体…
プラス効果イベントばかりだが、スタミナ減少イベントなどマイナスイベントも多い。
▲水源に到着。ここからまた一仕事あるのかと思ったが、「水源の見回り rank1」は到着した時点で報酬を得て達成。スタミナがギリギリだったゆえ助かった
クエストはなるべく高いランクを受ける方がいいぞ。セラフィナは最初から結構強くランク1は簡単すぎるし、得られる経験値はセラフィナのレベルと敵レベルの相対的な計算式になっている。ちなみに体験版範囲のクエストではボス戦と呼べる戦いはなかった。
戦闘エロに街角セクハラ、売春の他、敗北エロあり
戦闘エロについては前述の通り。街角セクハラは
こういうの。ミラドの裏通りで通行人に話しかけるとセクハラ。
「表通りの酒場」でのバイトは1日経過、結構な報酬を得られるがセクハラされる。まぁこの後兵士が介入してきてエキサイトした客はスンとなるのだが。表通りは兵が巡回し治安がいい。
しかし「裏通りの酒場」は表通りほど治安がよくないため、キャバクラ的なバイトになっている。ここでのバイトでは選択肢が何度か出現、客に促されるままに飲んでしまうと前後不覚のセラフィナは本番されてしまう(酒場の2階が宿、売春ではなくあくまでキャストと客の合意でのエロ)。エロまでいけば結構なチップを入手できるが、エロを断るなら表通りの酒場の方が報酬はいい。表にしても裏にしても酒場のエロは段階エロがあるだろうなぁと。
そして。クエストによっては敗北でお持ち帰りされてエロられてしまう、リスクが高いものがある。「※敗北時の脱出が困難」が目印だ。
▲体験版では最も難易度が高いクエストで、最後に戦闘もある。楽勝だったけど
一般的なクエストでは敗北しても探索率が下がるだけだが、このクエストでは敗北でお持ち帰りされる。しかしセラフィナ一族は「エッチで体液交換すると相手の体力を奪うなど干渉できる」ため、エロでならず者たちを昏倒させたのち
脱出モードになる。脱出のための探索率(ここでは脱出率)は低めだが、装備やアイテムをすべて奪われた状態のため戦闘ではかなり不利。衣服耐久度も最大値の半分以下までしか回復できないないため、防御力かなり低くなってしまう。このモードになっても「奪われない回復アイテム」を持っているとやや有利になるか。まぁ十分レベルアップしていればこの状態でも脱出できたが。
ただ「警戒度」には十分留意すべし。敵の気配を感じた場合
この様な選択肢に。戦闘するごとに警戒度があがり敵が出現しやすくなったり出現数が増えたり。誘惑する場合はスキルツリーで「魅力」を上げておくと成功しやすくなり、エロシーン後に敵を無力化。
脱出成功で奪われたアイテムやお金をすべて奪取してミラドに戻れる。
エロステはうなぎ上りだけどな。エロステが街での段階エロのフラグになっている?のかは体験版では不明。
9日目、滞在延長後はこんなイベントが続く。
▲一方その頃。アンジュは真姫セラフィナより能力が劣っていることを自覚しており、協力者(黒幕?)の助力で自身の能力開発に励んでいた。努力家タイプだな(すりつぶした魔物の体液をを無理やり注入して能力上限をアップしているらしい)
▲10日目。騒がしいね、と宿から出るとスラムで怪しげな薬を使っていたという女が魔女狩りされていた
▲魔女狩りの光景を目にしたセラフィナとアンジュのやりとり。アンジュも主人公級に可愛いな
というADVRPG。セラフィナとアンジュの対決、一族の存続、世界の在り方を問う展開になっていきそうだな。ノンフィールドRPG部分もバランス設計よく面白いし、エロいし、いい作品じゃなかろうか。ノンフィールドRPGのお手本になりそうな完成度だ。戦闘中、探索中、敗北と結構頻繁にエロ機会あり、何より千羅万象氏の画力がまた上がっていてエロい!妊娠描写もあるそうだ。
夢子「お取り扱いサイト様です」
DLsite 1,600円(税抜) FANZA 1,600円(税抜)
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