カーヴァさんちの楽しい闘病生活UC(神聖田中帝国) 体験版感想
「UC病」に罹患してしまったことで、寝取られに異常に興奮するようになってしまった主人公・オレンが、幼馴染妻のリゼを他人に貸し出し、寝取らせを楽しむNTRRPG。
RPG形式ではあるが基本的に一本道、ほぼ読み物だと思ってもらって構わないかと。主人公(またはリゼ)を操作するシーンよりも、会話シーンが圧倒的なウエイトを占める。
※11/08発売予定の作品です
【体験版評価】8.8/10点 (面白さ8.5 システム8 没入感9 エロス9.5)
「闘病生活」なんてタイトル且つNTR、ちょっと重めのストーリーを想像していたのだが… いい意味で期待をめっちゃ裏切られた作品だ。
本作のメインである会話シーンにおいて(少なくとも体験版では)シリアスなシーンはほぼなく、あるのは、「圧倒的コメディ」。エロシーン以外は全編コメディと言っても過言ではないほど圧倒的コメディ。
コメディというと人を選ぶゆえ身構えるかもしれないが、おそらく万人に受ける内容だと思う。履修してない紳士には伝わらんかもしれず申し訳ないが、例えるなら葬送のフリーレン、ちょっとしたことでフェルンに怒られるフリーレンやシュタルク…のゆるーい会話。
ゆるゆるとしていながらも「フフ…」と小笑いしてしまうような。エロシーン以外はあれがずっと続くのだ。
▲主人公とリゼはカフェとアパートを経営、1Fがカフェで2~3Fが自宅兼アパート
▲2Fのアパートの住人、冒険者のラージ。魔物退治の依頼のため滞在している
▲ジュースを賭けたザリガニ釣り。三人は仲良し、よく飲んだりもしている
▲主人公とリゼの幼馴染のウィル。三枚目担当、戦隊モノならイエロー
というかだ、そもそもNTRゲーで全面的にコメディをぶっ込んでくる作品、我輩はちょっと思い当たらない。そりゃそうだろう、基本的に重いNTRにコメディなんて相性悪いに決まっている。
なのに本作は…エロい!!めっちゃエロいのである。ずっと浸かっていられるゆるゆるコメディ、から一転してのNTR展開は主人公とシンクロしてしまうほど滾る。なんということでしょう、コメディからのNTRがこんなにエロいなんて!!
何故本作はコメディとNTRが両立、いやむしろ相乗効果でエロくなっているのか、それは登場人物たちの特異性に起因する。
NTR(ここでは男主人公NTRゲーに限らせてもらう)は主人公、またはヒロインに対し少なからず「寝取ってやる」という悪意を持った竿役が一般的。最初から寝取らせ趣味の主人公だったとしても竿役はやはり少なからず悪意を持っているものだ。
NTRゲーはそういうものだと思っているし、そんな間男ばかり見てきた。
しかし本作には、悪意をもったキャラは1人もいない。旦那や恋人がいる女性に手を出す輩はいないし、主人公やヒロインのリゼに悪意を持つキャラも皆無。
一見、如何にな容姿のキャラも全員まともな倫理観をもっている。悪役竿役の筆頭である貴族ですら、「庶民を守るのは貴族の義務」と街のために当たり前のように大枚をはたくノブレスオブリージュ。
そんな彼らだからこそゆるゆるコメディが成立している。
最初の1時間はそんな登場人物たちの、なんでもない日常会話劇が繰り広げられる。我輩がプレイしてきたNTRゲーにこんな優しい世界はなかったなぁと、この人たちの会話ずっと見てられるなー、と思った頃に、主人公がユニコーンに噛まれ、UC病を患う。
▲郊外に住むばあちゃんの家に行った帰りにユニコーンに頭を齧られてしまう
▲これは物語冒頭での主人公とリゼの夫婦の営み。お互い特に不満はないし満足している
元々はリゼに対しソフト調教するような軽いSだった主人公、表では「大丈夫寝取られなんて興味ないよ」と涼しい顔をしながら、裏では「めっちゃ寝取られてほしいです」とリゼにうちあける。主人公のことが大好きで他の男に目もくれたこともないリゼは当然嫌がるが、主人公のためと言われれば結局は、渋々了承せざるを得ない。
主人公が最初に竿役に選んだのは、頼れる兄貴枠の冒険者・ラージ。性欲が強くちょいちょい風俗に通っているし、飲みの席で一晩で5回やれると豪語していたし、何より寝取らせ趣味の夫婦を相手にしたこともある経験を買ってのことだ。
▲段取り中。主人公のNTRタイプを確認する経験者のラージ。ラージに悪意は全くない(下心はあるが)、依頼を誠実にこなすために詳細の要望を聞き出している
ラージは最初、主人公からの寝取らせ提案に難航を示す。「これまで仲良くやってきたリゼちゃんと微妙な空気になるのやだもん」「そうならないようリゼに言って聞かせる」「ほんとうに?」「絶対大丈夫」「やったー!リゼちゃんとエッチできるー!」概ねこんな感じで呑ませる。
とにかく主人公が前のめり、リゼに対しゴリ押し。それで相手もやっと乗ってきて、しかし一度乗せてしまえばそもそも美人で評判のリゼを抱きたくない男はいない、ノリノリに。
▲竿役との寝取らせ段取り会話シーンですら、コメディで仕上げているところがこのサークルさんの恐ろしいところ。そんな会話シーン見たことある?
ところがいざ、段取り通り寝取らせが始まると主人公はそわそわ、居ても立っても居られない。竿役から送られてくる画像、ライブ動画を見る、見ずにはいられない、目を離せない。それほど嫉妬と焦燥感に突き動かされるが、下半身は且つてないほど興奮している。そんな描写。
直前までゆるゆるコメディ、そこからのヤる気まんまんラージ兄貴、緊張しながらもエロられるにつれ嬌声が大きく愛液がしたたりまくるリゼ。ギャップが凄すぎてエロいのなんの、ほんとものっそい高低差。
ラージに対しては、強いけど繊細でやさしい兄貴分なのに、免罪符さえあればこんな獣のようなセックスで女を征服するのかと。リゼに対しては、愛してるという割に他人棒で喘ぎまくっていつもより愛液も多いんじゃないか、この淫乱が!と。主人公ではなく、我輩の嘆き。
▲2回目は遠く離れたロッジにラージとリゼがお泊り。今回は固定カメラからの映像、主人公同様のソフトSプレイを。ラージが3度4度と射精(ゴムあり)するまでにリゼは何度もイカされていた…
こんなのを見せられて、次の日にはゆるゆるコメディに戻るとか意味が分からない。UC病は脳を破壊するらしいが、寝取らせを経験するほど寝取らせ沼にどんどん沈む主人公は確かに最終的に脳が破壊されるのかもしれない。我輩もだがな。
▲こじらせている主人公はこれを見せちゃうのも平気(リゼが知ったら殴られると思う)
主人公がUC病を患ったことはナースによって流布されまくり、その辺の主婦たちからは「変態」と噂され。カフェへの風評被害を気にした主人公は、ラージにUC病治療に必要な「ユニコーンの角」の入手を依頼しているが、ハマり過ぎて結局依頼を取り下げる未来しか見えない。
ただ主人公とリゼはお互い好き同士のまま、最後まで変わらない「安心安全ほのぼの寝取らせRPG」と謡われているゆえ、脳は破壊されず震える程度なのかもしれない。
愉快な仲間たちとゆるゆるコメディを繰り広げつつ、カフェで店長として働きながら次のリゼの寝取らせ段取りを考える日常… 竿役も増えていくのだろうな、ウィルやルタはあまりピンとこないが、貴族おじさんは間違いなく竿になるだろう(ほぼ確)。街の端っこにハプニングバーなんかもあったな…
▲ユニコーンを捕まえに行く日の一幕。ウエイトレスのココナちゃんはリゼ激推し、他は空気
そんな新鮮過ぎる、ある意味尖った意欲作NTRRPG。NTR、厳密に言えば寝取らせだが、寝取らせとコメディのどっちも美味しく仕上げたサークルさんの力量凄すぎ。センスあり過ぎ。類似作品がない一品かと。
最後に。寝取らせに興奮し、帰ってきたリズとエッチするテキスト描写があったんだが、できればそれもエロシーンとして見たかった。真のNTRスキーはこんなことは要望しないかもしれんけども。
コメント