Fluorite 体験版感想・レビュー

Fluorite　　Orange Piece　　NTR(寝取り)RPG　　1,700円(税抜)
【基本情報】♀主人公　ツクールMV製　バランス型　難易度:易しい
【体験版評価】7.8/10点 (面白さ7 システム8 没入感8 エロス8)

NTRシチュでカモフラージュされた純愛RPG or 寝取りRPG

幼馴染の彼氏と共に新天地に居を移すことになった主人公・レリア。仕事の関係でもう少し残ることとなった彼氏より先にルルテリアへと向かうも、そこで町の住人が恐れる「呪いの石像」を図らずも傷つけてしまう。呪いにかかったレリアは隣の部屋に住む「フィル」に対して発情する様になってしまうが、そのことに気付いたフィルは彼女に呪いを解く方法を教え、レリアはフィルと共にダンジョンに潜ることになる。

ありのままに導入部分を書いたが、どんな印象を受けただろうか？我輩なら「ははぁ、フィルとかいう間男が自分に対して発情することをいいことに、時には解呪をちらつかせてヒロインを寝取っていくんだろ」と思う。何しろ同人NTRRPGの寝取り男と言えば下卑た輩が圧倒的に多い。

▲おまけにこんなサンプル画像をつけられれば尚の事

ただ我輩が体験版を遊んで感じたことは↑とはちょいと違った。

まずレリアというキャラについて、彼女は冒険者として結構な腕前、生来の勝気な性格も手伝ってかなりの自信家である。対してフィルという男は冒険者としては最下層、仲間を募るべく向かうギルドでも他冒険者に因縁をつけられるが故にいつも端に身を寄せ。自分に自信が無くいつもオドオドしている。レリアがそうとは知らず呪いの石像を傷つけてしまったのも、宿のお隣さんであるフィルの言動にイラつき石ころを蹴ったからである。レリアとフィルは正反対のキャラなのだ。

故にレリアは情けないフィルが気に入らないし、フィルは美少女で自信に満ち溢れたレリアに憧れるという構図になる。その上で「レリアが自分に対して発情する呪いにかかった」と知れば、豹変してレリアを手籠めにしようとするのが下卑た間男というもの。

しかしフィルはそうはしない。気付いた上でレリアに解呪の方法ーー4つのダンジョンにある呪いの石像を破壊すれば解呪できるーーをレリアに伝え、自分にできることがあれば協力する、と。根本的に善良なのである。レリアは自信家だけに強気で短絡思考、一方フィルは腕っぷしも弱ければ自信も経験も無いが知識があり謙虚で素直。

最初は嫌っていた男と行動を共にする内に徐々に魅力に気付き。こんな凸凹コンビがいい関係になっていく展開は一般的なRPGによくあるハナシだ。本作はそれをやりつつ「彼氏」をフィルとの比較対象材料、「彼氏がいるのに私こんなやつに寝取られちゃう」的なNTRフレーバーにしている。

▲次にやるべきことが常に画面右上に表示　恒久アイテムでいつでも帰還可、町に戻れば全回復　ダンジョン入口のクリスタルからは一度触れたクリスタルに転送可

オープニングでわかることだが彼氏はイケメン。しかし、あっちの方は短小・早漏・単発。対して普段ナヨナヨしているフィルは巨根・やや早漏だが絶倫と、レリアが彼氏とのセックスで思い込んでいた「セックスなんて女は気持ち良くない、ただ男性を満たしてあげるもの」という概念をことごとく覆していく。

「うそ、童貞のクセにおっぱいで感じちゃう。こんなに強く揉まれたことない」「おちん〇んてこんな大きくて歪なの！？有り得ないけどもしこんなの挿れられたら…」などなど。心の中では驚きつつも「こんな租チンより彼氏の方がスゴイわよ！」などとレリアの口から出るのは悪態ばかりだが。カワイイｗ

一つのダンジョンは強制的に何日かに分けて進むことになる故、その都度宿に戻り発情したレリアをフィルが慰めていくことになる。服の上から胸を揉む、裸の胸を揉む、見ヌき、パイズリ、尻ズリ…と少しずつ内容が本番に近づいていくエロは、プレイヤーの股間を実に焦らすことだろう。それと共にレリアのツンツンキャラも、フィルに対してだけツンツンデレ、ツンデレ…と氷解していく。

おそらくこの頃にはプレイヤーはフィルにシンクロしているし、エロシーンではレリア視点(彼氏との比較)で進む故、寝取りRPGとも言えるだろう。ただ個人的には「強制発情」という呪いがありつつも「レリアが初めて『女』として本当に必要な相手を知る」イチャラブRPGだと。彼氏の存在さえなければほんと純愛展開なのだ。

最終的には快楽堕ちから心も奪われるNTRなのかもしれないが、それまでのプロセスが下衆間男の強請り等とは異なる。性欲旺盛というオプションは付きつつも間男が誠実であるというだけで感じ方は全く違うなぁ。レリアの彼氏の存在感が薄い(体験版ではオープニング以降出てこない)のもNTR感をあまり感じない要因か。

まぁあくまで体験版範囲の感想で、製品版範囲では度重なるエロで調子にのったフィルがよからぬ悪知恵をつける展開も無きにしも非ず。ダンジョン攻略が進むに連れフィルが攻略に消極的になる=解呪までの時間を引き延ばす展開は大いにありそうだなぁと。

RPG部分に関してはランダムエンカ＋たまにシンボルエンカ、ランダムエンカについてはデフォでは結構頻繁だが戦闘自体簡単であるし、オプションからエンカ率を任意で変更可、ゼロにもできる。ザコ戦は敵の数にもよるが1～3T程度、面倒なら逃げる、100%だ。敵を倒して得たマナ(経験値)を使いメニューで任意レベルアップするシステム。体験版ではレリアのみ戦うが、製品版ではフィルも戦う様になる？っぽいか。

お金・装備品概念は無く、回復アイテムは採取や敵ドロップアイテムでメニューから合成できる。戦闘ダメージバランスはDQ1より低く、通常攻撃では与ダメ1、スキルを使えば2、3と与ダメ量が1ずつ増える極小バランス。攻撃力や防御力もレベルアップでは変化しないがスキルで一時的に攻撃・防御力を上げたりは可能。一番弱い敵はHP1、最初のダンジョンボスでHP12位だったか。なんにせよRPG部分は易しめ、それなりのやり応えはあるもののNTRストーリーの添え物的な感覚だった。

彼氏がいるのに誠実な間男・フィルに心が傾いていくツンツンなレリアの物語。レリアの下半身が太目なのも大好物で、NTRシチュの間男に感情移入する純愛モノ作品という位置付けの作品だと思う。あくまで我輩はそう感じたが、受け止め方は紳士によるかもしれない。たまには間男がイイヤツなNTR、DO？