エナトス・レディ ー英雄の記録と少女の記憶ー 体験版感想・レビュー
気付けば見知らぬ場所、記憶がない男・フィス(名前変更可)が主人公のMV製RPG。「こんなところで寝てると危ないですよ?」と、エーナという女の子に声をかけられる。名前以外なにも覚えてないことを伝えると、彼女も1年前に記憶がない状態で近くの村に保護されたらしく、主人公に親身になってくれる。じゃあ一緒に村まで向かいましょうか、というところから始まる。
体験版途中でわかることだがエーナはかつて「勇者」だったようで、本作は勇者だった頃の彼女の記憶を辿り冒険していくことになる。そういう意味では彼女がメインヒロインでありつつもう一人の主人公ともいえる。ちなみに主人公に戦う力はなく、じゃあなんで関わっていくかというと彼女たち(のちに仲間になるヒロイン達も含め)曰く「主人公がいると戦いやすい気がする」とのこと。一部ヒロインが積極的にエロを仕掛けてくるところを見るに、理屈はわからんが「なんか好き(はぁと」って感じかね。主人公としては巻き込まれる形ではあるものの、自分探しのために彼女たちと共に行動する様だ。
ただ本作では主人公の自発的な行動やモノローグなどがなく、ヒロイン達から主人公の話題に触れる場面でしか存在感がない。主人公そっちのけでヒロイン達だけで話が完結するイベントシーンもあって「主人公の存在感薄くね?」と思ったことも多々あったが、逆にこれはこれで先に述べた通り、メインヒロインでありつつもう一人の主人公でもあるエーナの視点を強調する仕掛けなのかもしれない。そういった点を含め興味深く遊べた体験版だった。
あと、詳しくは後述するがエーナはかなり個性的なヒロインでコメディ寄り。「このすば」のアクアを彷彿とさせるような、いや「このすば」ガチ勢にめっちゃ怒られそうだが、なんとなくそう思った、とだけ。ストーリーのベースはシリアスなんだけども。
RPGとしては仲間キャラそれぞれに複数クラスのツリーがあるビルド要素、斬・突・打(魔法含め)の属性の重要性、宝箱や敵ドロップによるレア装備品入手要素など、やり応えのある仕様となっていつつ3段階の難易度によりゲーム性はガラリと変わる。
エロに関しては、主人公とヒロイン達との女性上位な和姦寄りがメイン、ゲームを進めることで発生するイベントがありつつ、拠点など特定の場所でのハートアイコンによるイベントもあり。
シナリオやキャラ設定からして最終的に感動しそうな良シナリオ作品のニオイがプンプンするのだよなぁ。それでいてRPGとしても凝っていて。5時間ほど体験版を遊んでそう思った。
【体験版評価】8.4/10点 (面白さ8.5 システム8.5 没入感8.5 エロス8)
▲ゲーム開始後、まずは難易度を選択。カジュアルは敵の強さ半分でライトなエロゲ難易度、カスタマイズは敵が強いうえに各マップでレベル上限が設定されるというなかなか凝ったハードモード。システムをフル活用しないと攻略は難しいそうな。ノーマルはその中間、本記事はノーマルで遊んだ。特に難しい場面はなかったな
▲次にスキルの自動取得の設定。ONにするとレベルアップでSPが貯まる度に自動でオススメスキルを取得する。サークルさん的にはON推奨だが、ビルド系RPGをやりなれている紳士であればOFFにしてスキルツリーを吟味しながら取得する方が楽しい。ノーリスクで一度取得したスキルをリセット、再度取得しなおすことも可能。難易度含めゲーム開始後も任意で変更できるため悩む必要はない
▲ということで森を抜けて村に向かう。エーナは超打算的で面倒ごとが嫌いだが、主人公は特例なのだよな
▲メニュー画面。主人公は戦えないゆえ、エーナだけが表示される
▲本作では次の目的が常に画面右下に表示。またEキーを押すといつでも仲間と会話できる。会話内容はマップとフラグによる
▲メニュー→スキル習得 エーナのスキルツリー。SPが1あるゆえなにかしら習得しておくといいかも
▲各マップでは「Skit」という吹き出しがあり、接触して決定キーで会話イベントが発生
▲Eキーでの仲間会話と異なり、一度きりのイベントで仲間から主人公への「信頼度」がアップする。信頼度が高いほど新たなSkitが発生、更にエロとスキル習得が捗るらしい。行く先々のマップにあるゆえ積極的にイベントを見ていくべし
▲戦闘はシンボルエンカウント制なんだが、キラキラからアイテムを入手すると突如敵シンボルが現れることもある
▲ザコ戦闘。攻撃は通常攻撃、スキルはMPを消費する技や魔法、武器スキルはTP消費のスキル
「攻防一体です!」スキルの表記について説明しよう。
攻撃:攻撃力110%:単体:斬:4
この表記は、このスキルが攻撃スキルで、その威力は通常攻撃の110%、対象は単体で「斬」属性、消費MPは4、と言うことを表している。さらに追加効果として「このターンのみ自身に防御を付与」とあり、これはコマンド「防御」を選択した効果を得つつ攻撃するということだ。
▲最初から持っているおにぎりを食べよう。本作では料理(なんでも)を食べればHP・MP全回復。この時点では料理できないけども、作れるようになると毎戦闘ごとに全回復できてかなり楽になる。ハード難易度ではこれをフル活用する必要があるっぽいな
▲森を進むと敵に前後を挟まれヤベー!となったところでシェロと名乗る冒険者が助太刀に。彼女はこの森での魔物討伐クエストを受けて来たようだ
▲エーナはこういう娘。主人公を守りながら村まで連れていくということ自体、彼女にとって本来はありえないこと、というのがわかる。今後のエーナもこんな感じで基本怠惰で、金が絡むと頑張るという、輩みたいなヒロインだ(笑
▲まぁそれはそれとして、依頼を受けたはいいものの迷っていたというシェロはエーナに道案内を頼むが、エーナも迷っていた(ドヤ こういうヒロインだぞ
本作では各キャラに3種のスキルツリーがあり、上二つは各キャラ固有クラスのスキルツリー、一番下の「汎用の記憶」は各キャラ共通でバッドステ無効化用のツリーとなっている。クラススキルツリーに関しては、シェロは銃撃火力重視の「銃の記憶」ツリーと、バッドステ攻撃を習得できる「攪乱の記憶」ツリー。エーナであれば、「かばう」などタンク役の「剣士の記憶」ツリーと魔法&物理火力の「魔法剣士の記憶」ツリーからスキルを取得していく。
要するにシェロはアタッカー&バステ、エーナはタンク&アタッカー、といった感じなわけだが、各キャラでどのスキルを取得していくかのビルドが悩ましい。タンク役は後に仲間にるキャラも担えるし。
あと、エーナの攻撃は基本的に「斬」属性、シェロは「打」属性と、各キャラの攻撃によるメインの属性はだいたい決まっているのも本作の特徴だろう。まぁスキルによってはメイン属性以外の攻撃も可能なんだけども。あと魔法も斬・打・突の属性になっているのも独特。
敵は大体、斬・打・突の属性に対して耐性と弱点があり、耐性の場合は与ダメージ50%、弱点の場合は200%となるゆえ、かなり重要な要素だ。
▲弱点を突けば大体のザコ敵は一撃、弱点でなければこのダメージの半分(28程度)、耐性属性であれば更に半分(14程度)になるわけで。属性はほんと大事だぞ
▲採取ポイントはそこら中にあるが、鎌やらピッケルやら釣竿などが必要だ。拠点で購入できるが、一定回数使うと壊れる。素材は料理などに使う
▲森を進んでいくと、シェロが受けた依頼のダンジョンを発見。エーナは手伝う気はないが、シェロは主人公を連れていこうとする
▲破天荒なエーナだけども、こんなこと言われちゃうとニヤニヤしちゃうな…
▲こんなオブジェクトに触れると全回復。セーブはメニューを開ければいつでも可能だぞ
▲記憶喪失同士やぞ!とシェロにマウントをとろうとする。なんだこの娘w こんなんがメインヒロインやぞ(6回目
▲などと主人公達が漫才と探索している間に、とある目的をもった↑のキャラも同じダンジョンを探索していて
▲本作の敵は「コア」をドロップする。コアはバフ効果がありスロットに装備できる。スロット数は武器や防具による。コアの選別も楽しき
▲ダンジョン最奥でボス戦に。シェロが受けた依頼の討伐対象がコイツだな
▲シェロの銃撃スキルはMPやTPの他に弾を消費、ゼロになった場合は「リロード」が必要。弾の最大装填数は装備やスキルで増加。Q・ショットは2T目まで260%の威力を発揮するかなり使い勝手がいいスキル
▲それなりに強いが、ここまでにそこそこレベリングしてれば楽勝だろう
▲エーナが「そうなんですか?」と聞くと、シェロは「常識なんだけど世界情勢にまったく疎いタイプ?」と。それに対しエーナの返し。オモロイなこの娘はw
▲なんで!?どうやら彼女の目的はエーナを探して殺すこと、らしい
▲その後森を抜け、エーナが世話になっているアルカ村へ。今後は先々へと冒険してもファストトラベルでここへ戻ってくることが可能で拠点となる。自宅で休むほか、アイテム購入やドロップなどで入手した「幻想物」でガチャも可能
▲自宅上にいる商人から様々なアイテムを購入できる。特に重要なのは釣り竿、鎌、ピッケル。マップ上での採取に必要だ。何回か使うと壊れる消耗品。採取は料理やアイテム合成などに必要
▲運よく☆2の剣を入手。幻想物コモンを引くと☆1の装備品入手がほとんどで、☆2は稀なのだ。幻想物レアなら☆2がほとんど、稀に☆3を引ける
▲幻想物は宝箱以外でも敵ドロップでも入手できるゆえ、ハクスラで幻想物を貯めこんでガチャでいい装備を入手しよう。更に、装備品やコアは合成で強化できて、手間をかけるほど強くなれる
▲1年前、記憶喪失のエーナを匿ってくれたグリス。エーナは彼女の家で生活している。グリスはこの後仲間になってくれる
▲その夜。寝ようとするとシェロが。彼女曰く「わたしは性欲が強いんだ」とアピールしてくる。これが初エロイベント、普段は冷静で引き気味な彼女だが、性的な面ではアグレッシブらしい
▲グリスは攻撃魔法かバフ系の魔法のクラススキルを習得していくようだ
▲魔法スキルのダメはもちろん魔攻力がベースになるが、斬・突・打の属性も適用される
▲迷いの森的なマップ。ここは結構難しいが、トライするほどにヒントが出て、最終的にはクリアしたことにできる
▲妖精の王はかつての勇者エーナとかかわりがある者だった。主人公たちの問いに応えたあと、彼女は消えていった…
本作は基本的に1本道でエロもストーリーに伴って発生するが、各街のギルドではサブイベント(クエスト)もあってそれに伴うエロもあるっぽい。
メインヒロインのエーナは性知識に疎いゆえ、体験版では主人公とのエロはなくアプローチは後発になるかね。なんにせよ、エーナのキャラが強烈でRPGとして面白く、エロもそれなりな作品。
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