悪魂入りのカティ 体験版感想・レビュー
市長の娘で悪魂入りのカティが主人公のMV製非戦闘RPG。ある日、カティの住む市長邸を「市長・スヴェンが国王に対し謀反を企てた」という理由で教会一派が襲う。結果、市長邸にあった金目のものは全て教会一派に略奪され、父・スヴェンは牢に監禁される。しかし娘であるカティに対してはなぜか「10日後に街から追放」という、よくわからない温情が与えられた。カティは生まれながらにしてその身に「悪魔」を宿す「悪魂入り」で、教会にとっては忌むべく存在である。それは迷信や噂ではなく、実際カティに危害が加えられそうになると彼女の内から悪魔が現れ敵対者を攻撃する。ゆえにカティに対してこの温情はありえないのだが…
カティは市長である父・スヴェンを嫌っており、またこの街に特に思い入れもなく追放される程度なら甘んじて受けようと思っている。ただ、その前に母の形見である4つの鏡だけは持っていきたい。ということで10日間の猶予の内に街を探索して4つの鏡を入手することが彼女の目的だ。
【体験版評価】8.3/10点 (面白さ8 システム8 没入感9 エロス8)
▲オープニング。カティが小さいころ、母・ナタリーは人知れずよく泣いていた。泣いていた理由は父にあるとうすうす感じており、母は結局病死してしまった。父の部下として経理などを担当している今も、そのことがあって父を嫌っている
▲「異端」認定することで邪魔者を排する教会派と、法を重んじる市長は対立関係にある。父が本当に国に対して謀反を計画していたかは定かではないが、なんにせよ教会派が仕掛けてきたのは間違いない
▲教会に雇われた戦士風の男二人は主人公をひん剥き犯そうとしてくるが
▲この屋敷の使用人に手を出さないと約束すれば大人しく従おう。しかし命が惜しくば私に手を出すな、と。このシーンが本作のコンセプトを表している
この後父は牢に捕らわれ、主人公はとある家に軟禁され10日後に街から追放するが、それまで日没までは街の中を自由に行動していいという、妙に軽い罰が教会から言い渡される。前述のとおり主人公としては別に思い入れの無い街から追放されるのはいいし父のこともどうでもいい、ただ母の形見だけは入手したい。実はそこに教会の意図がある。
▲教会での「どうやってあの悪魂入りを悔い改めさせるか」会議中。気に入らんものを異端認定して正義の名のもとにリンチする輩、魔女狩り的なアレ。これまでは法を遵守する市長と教会が互いににらみを利かせていたが、こうなっては住人達も教会になびかざるを得ない
教会はすでに4つの鏡を押収済み、更にそれを街の各所の住人に与えている。主人公に危害を加えようとすると悪魔が出現して無双、ゆえに本人への武力行使は意味がない。しかし主人公は自分に関わり情が移った他人(屋敷の使用人達)には優しい性格。だからこそ10日間の猶予を与え、鏡を探す過程で住人達と関係を持たせ情で雁字搦めにし、言うことを聞かせようという魂胆だ。「使用人達には危害を加えない」と既に約束してしまっているゆえ、それなら新たな人質を彼女自身で作ってもらおうとわざわざ猶予を与えたのだ。
▲母の形見を探しに市長邸を訪れるが、すでに押収された後だった。約束通り使用人達は無事でいろいろ情報を得られる。主人公は1年の半分を別荘暮らし、この街での生活でも自由に外出できなかったため、使用人達以外に関係を持たない
▲鏡の行方について聞きだすべく教会を訪れると、それぞれ住人に手渡した、しかし誰に渡したかは教えられんと
そんな教会の意図を知らず主人公が母の形見を集めていく物語。ルートはほとんどエロが発生しない「尊厳ルート」、エロ全回収可能な「屈辱ルート」の2種がある。また、ゲーム開始時に「ソクヌキ」「シッカリ」の2つの難易度を選択可能、前者は屈辱ルートにしか進めない、後者は尊厳ルートに行きやすいようだ。屈辱ルートクリア時はエロ全開放可、尊厳ルートでは複数のENDに分岐する。サークルさん的にはまずは屈辱ルートから、そのあと尊厳ルートを遊ぶのが推奨だとか。
▲オープニングである1日目(本編前)を経て与えられた家で寝ると夢で悪魔が現れる。コイツはコイツで生真面目な主人公がピンチに陥り身体を乗っ取ろうとしていたのだが、ついぞ彼女が大人になるまでその機会は訪れなかった。今となって悪魔にできることは彼女に危害を加える輩を攻撃することのみ、らしいが?(なんとなく含みがある
▲ゲーム開始時にチュートリアルをONにしておくと、本編開始前に謎のシスターがいろいろ教えてくれる。…おまえ、あきら、だろ?前作「あきらポイント、お持ちですか?」のヒロインだろ!?
ゲームの基本の流れ
▲自宅。ベッドでは寝て次の日へ、日記帳でセーブ。自宅では立ち絵がラフというか露出が多いコスに
1日は午前・午後・夕方の時間帯があり、何かイベントをこなすごとに画面左上のゲージが消費され、時間帯も経過していく。ゲージ中央の炎アイコンは今日が「炎曜日」であることを示している。体験版では炎曜日終日まで、2日間のみだ。まぁ1日目はオープニングに含まれていて決まった行動しかできないため、実質本編を遊べるのは1日だけだな。
街は北区やスラムなどいくつかの区画に分かれており、2日目以降(体験版では北区のみ)移動可能になる。ゲームの進め方としてはとにかく探索してイベントを起こしつつ、その選択肢をどう選ぶか、イベントによってはちょっとミニゲーム(タイミングよくキーを押す、カード選択など)があるようだ。まぁ前述のとおり最初に選んだ「難易度」である程度ルートは決まるゆえ、ソクヌキを選んだならとにかくエロエロであろう選択肢を選んでいけばいいだろうし、シッカリを選んだならなるべくトゥルーを迎えられそうなプレイをしていけばいいかと。
▲モヒカン野郎とぶつかって因縁を付けられている少年を助けるイベント。見知らぬ第三者とはいえ少年がヒドイめにあいそうになっているのを見て見ぬふりはできない主人公。結果こういう目にあっているわけで、こんな性格が彼女を追い詰めていく
▲とにかく手当たり次第に探索していけばおのずとイベントは発生する。マップもそれほど広くないし、ゲームとしては優しい部類なんじゃなかろうか
▲メニュー画面。宝石のようなアイコンと40という数値、これは主人公の「尊厳値」。その名の通り、主人公の尊厳を守るような行動をすれば上昇、恥辱を受けると下がる。この数値により発生イベントが変化する
▲市長邸の使用人・エリンと会話。尊厳値が足りていればイベントがおきるようだ
▲使用人カルロッタ。主人公とそれなりの親睦ある人物で、且つ鏡の1枚を持っているが今の貴方には渡せない、という。どうも主人公はまだまだ父のことや教会のこと、この街などについて知らないことが多すぎるようだ。こういう依頼をこなしていくうちに主人公と住人たちに絆ができていってしまう
メニュー→ヒストリー(製品版ではノート、になっているかも)を選択すると、そのうち達成したい「大事なこと」、今今達成していきたい「進行中」などを拝見でき、イベントを起こすごとにこれらが更新されていく。達成したイベントは「ひと段落」に。複数のイベントを同時にこなしていくのが当たり前の作品のため逐一ここを確認してのプレイとなる。
当初追放までの期日は10日間、しかし住人がもつ「スタンプ」を押してもらうことで追放までの期日が1日増える、という要素がある。目的の鏡とは関係ない住人のお願いを聞いてスタンプを押してもらうことで期日が延長されていくのだ。↑では元使用人のルーカスに「旦那様(主人公の父)に会いに行ってあげてください」という依頼。まぁ場合によってはエロいことをお願いされることもあるだろうが、おそらく10日間のみでそれなりのENDに到達するのは難しい設計になっているのだろう。
▲ルーカスの依頼で独房の父に会いに行った主人公。父を嫌う主人公ではあるが、国への反乱気配など微塵も感じなかった、なのになぜあえて罪を受け入れるのです?と問う。が
▲父は多くを語らず娘を突き放すのみ。何か意図を感じるが… 図り知ることはできない
▲やはり父のことなど知るものか!、と足早に去った主人公の前に、すべての元凶である司教・マティアスが現れる。父親を救いたいなら…そうですね、悪魂入りであることを悔いて市井の前を生まれたままの姿で練り歩きなさいと。要するにこいつは「教会は悪魂入りでさえ屈服させる」という強さを示したいのだ
▲夕方になると強制的に家に戻り、外出できなくなる。ベッドで寝ると体験版終了
ふーむ、体験版は2日目までと短く、完全に本作の面白さやエロさを把握できたわけではないが、ストーリーやヒロインを気に入るのなら間違いはない、という印象だった。恥辱ルートを選べば市長の娘で気高い主人公が他人のために恥辱に濡れていく、尊厳ルートであれば関わった人に助けてもらいつつうまく立ち回ってエロを回避していく。エロは全47シーン。
ちなみに本作はサークルさん過去作「WE ARE BANDITS!! ウィーアーバンディッツ ~恥辱に手折られし戦場の花~」の後の物語で世界観は共通している。その前作も世界観が共通しているのだよな。
▲体験版クリア後、製品版でのみ拝見できるエロシーンが回想で解放される
夢子「お取り扱いサイト様です」
DLsite 1,800円(税抜)
FANZA 1,800円(税抜)
以下サークルさんの過去作
WE ARE BANDITS!! ウィーアーバンディッツ ~恥辱に手折られし戦場の花~
その前作 ボクのために戦って負けて犯されて!?
チュートリアルの謎のシスターがヒロインの同棲イチャラブSLG
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