DEMON’S SWORD SNAKES ~呪い蛇の甘き夢~ 体験版感想

RPG

DEMON'S SWORD SNAKES ~呪い蛇の甘き夢~
E.B.  RPG  1,300円(税抜)
DEMON'S SWORD SNAKES-imp

■3人の男女が淫魔の呪いを機に過酷な旅に 徹底した作業排除設計

主人公のクルス(名前変更可)は息も絶え絶えな記憶喪失の状態でスピカとルルに発見される。彼女達の介抱によりクルスが気付いたところに、強大な力をもったサキュバス・ヴァハラが現れ、3人に「淫魔の呪い」をかける。それは時間が経つほどに理性が奪われ、発情を抑えられなくなっていく恐ろしい呪い。彼らは呪いを解くべく旅立つ。

ウディタ製のRPGはデフォでも8方向移動や決定キー押しでの高速バトルで元々遊びやすさに配慮されているが、本作は更にテンポよく遊べるように設計されている。我輩が見てきた中でも最高峰のテンポの良さ。基本オートバトルで1回のバトルはものの数秒、マップが縮尺されていて実質移動時間が短い点が大きい。ただ、テンポはいいがサクサク進めるワケではない。やれることも多く、レベリングを含めじっくりキャラを育成する楽しみがある。そこで評価が分かれるか。ゲームスキーにとってはシナリオを含め、上質な肉の肉汁が如く面白さが溢れてくるハズだがなぁ。

このサークルさんはエロさやゲーム性もさることながら、特にシナリオに拘り定評のあるサークルさんである。ブログを拝見するに本作は特にシナリオに注力されている様だが、ゲーム性もエロにも妥協はない。体験版範囲では光るモノを感じる。

■「DEMON’S SWORD SNAKES ~呪い蛇の甘き夢~」体験版では

クルスが最初に辿りつく村近くにある森のボスを倒し、南の廃墟でサキュバス戦、強制敗北した後、もう一度サキュバスに挑むまで遊べる。フィールドマップ上で移動な箇所も多く、遊びつくそうと思えば3.4時間以上遊んでいられる。ただ、エロは少ない。遊び尽くしているとルルとスピカに感情移入してくる故、中田氏してぇ!となる(笑

■体験版プレイ記 旅立ったクルスは呪いを鎮静化できる薬がある村に向かう

プレイ開始時、クルスは1人。いや、厳密には黒猫(人形)がお供として一緒に戦ってくれるが、装備変更等はできない。この黒猫は実はほにゃらららなのだが、体験版範囲とはいえネタバレはツマラン故遊んで確かめるべし。

でだ、呪いを抑える「静寂薬」があるというウォルナ村から冒険はスタートする。静寂薬は近くの森にあるものの昼間の森は「昼の王」が徘徊して危険故、夜まで待った方がいいと。「昼の王」とは、サキュバスのペットで数年前村人がきゃつに殺されて以来、村人は夜以外森に近づかなくなったという。

夜になって出発しようとするとスピカとルルが現れる。彼女らも静寂薬の噂を聞きつけて村を訪れた様だ。ルルが酔っぱらっており、ソフトエロ寸劇をかまして去って行く。ちなみにクルスは鎧に身を包みセリフが少な目で硬派なDQ主人公イメージだが、体験版を進めていくとセリフは「勃ってきた…」とか、エロ関連ばかりでチキンであることがわかる(笑 まぁ元は農夫?であるし。

■バトルに関する特殊仕様と経験値に関する特殊仕様

本作のバトルは基本オートバトル。ただしエンカウントした敵が初見の場合オートが解除され、アイテム「バトルノート」を使い敵の情報を得ることで、バトル後得られる経験値が多くなる。バトルノートを使った敵はメニューの図鑑に登録される。逆に言えば既に戦ったことのある敵とバトルしても経験値は雀の涙なのだ。うろうろしてのレベリングは基本必要ない。バトルノートを使う機会は多い故多めに買い込んでおこう。味方が瀕死だったり、敵が強敵だった場合もオートが解除される。またオートは任意でXでキャンセルも可能だ。

もうひとつ多くの経験値を得られるのが「合成」。新しい装備品を合成するとこれまた多くの経験値を得ることができる。その他、各種NPCの依頼を達成することでも経験値ゲット。レベルを上げたいなら先に進み初見の敵と戦う、NPCの依頼を達成する、どんどん新装備品を合成することだ。合成を進めるには、フィールドマップやダンジョンで拾える素材が必要。

主人公のレベルが上がると、同じ敵シンボルでも出現する敵がランクアップする。こんな感じで変わり種なシステムだが、これらを踏まえつつ以降の記事を読んでもらいたい。もうひとつ補足しておくと、バトルはランダムエンカウト。が、ダンジョンでもフィールドで動かない敵シンボルが移動の邪魔にならん様に多数配置されている。これは素材集め等で任意の敵種類とバトルしたい場合の配慮である。

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開始当初のフィールドマップ 街や村も同じ縮尺 ダンジョンのみ一般的なRPGのサイズに

■まずはバトル仕様になれるついでに近場でレベリング

↑の犬やクモ、橋右下にいる鳥シンボルは弱い。バトルノートを使ってレベリング。フィールド上で光っているところで素材回収。回復は村の魔法陣で全快。とかやっているとスピカが単身東の森へ向かう。去り際にたくさんアイテムをくれるツンデレと判明。ルルは男嫌いのツンツン。↑の❤付き魔法陣はエロイベントを起こせる。当初はクルスが自慰して呪い進行度+1。1行で終わる。♀がいてナンボ。❤魔法陣含め、採取ポイントなども時間経過で復活する仕様だ。

合成でワクチンソード等を作りレベル3位になったら森に。この時点で図鑑は5種以上は埋まっている。Aキーで一度行った街や村に一瞬で移動できる機能がある故、今後はこれを活用する。

■いざ東の森へ ここまでは回復アイテム等を買う必要はない

森ではそこそこの探索が必要になる。マップは大して広くはないが、ランダムエンカウントで削られる故、回復は村で。それが面倒ならバトル開始時からXキー押しでオートを解除し逃げる。100%だ。森には様々な合成アイテムが落ちている故、探索がてら拾う。本作ではダンジョンでもフィールドでも落ちてる素材はなるべく拾うべし。それが合成に繋がるし、レベリングにもなる。売ってお金にも。

森マップのそこかしこに村人達がいる。彼らにしてみれば夜は採取時間なのだ。しかし彼らの口から出るのは、数年前昼の王に殺された村人のことばかり。村が彼を見捨て、彼の仇討ちを願う母親を阻害してきたことを知る。良識ある者は懺悔に近いことをいうが、村長を始めとする体裁第一の者は母親を責めるのだ。結局どちらもクソであり、村全体で母親を阻害してきたことに変わりはない。この辺りが本作シナリオのテーマのひとつでもあると感じる。

最奥に到達すると、静寂薬が生えている。そこにスピカが現れ、夜が明けそうになる。村人にそろそろ帰った方が…と言わると同時に昼の王出現。村人と薬を飲みこんで去ってしまう。それを追うとスピカが戦っている。チキンなクルスはスピカに諭され、きゃつと戦うことに。

固有のボス戦ではバトルノートは使うだけ無駄だ。昼の王戦では最初から全力で。途中スピカの回復や村人がPTに加わる故、Lv4もあれば充分倒せるはず。

倒して村に戻ると村長からいろいろアイテムがもらえ、宿に行くと呪いで昂ったスピカとルルのレズエロシーン。その後2人が仲間になり、3人PTで進めることになる。それもサキュバスの導きによるもの。サキュバスは一体何が目的なのか…

■南のサキュバスの住処を目指す 新しいシステムも加わる

3人PTになったらまずは2人の装備を合成でできるだけ揃えよう。レベリングにもなるしな。ルルはウィップ装備で器用貧乏系、スピカは杖装備で回復魔法をメインに術に長けた魔法系。武器以外に、ルビーなどの護石×2、腕輪などを装備できる。装備品説明以外のHPやMP上昇の効果もある故、しっかり装備品を見繕うべし。

フィールドマップ上でも行ける範囲が拡大され、新たな採取箇所や中ボス的な敵も。適当にやっていけばスピカとルルのレベルはどんどんあがっていくだろう。また彼女らはバトル中に吹き出しでいろいろセリフがある。敵とエンカウントした際は敵との力量差で「ヤバイかも…」「楽勝!」的なセリフを言ったり。2人の立ち絵も表示され、バトルが華やかに。一緒に戦うことでクルスに対する好感度も少しずつ上昇。

南の廃城までいくと「戦術」というシステムが加わる。バトルスタイルは各キャラそれぞれに「基本」「物理」「魔法」「最速」というバトルスタイルが加わり、ここからかなり強くなれる。

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「戦術」システムが加わった直後の戦術画面

何故なら、戦術で設定したバトルスタイルはオートバトルでの行動に影響するだけでなく、各キャラの能力ほぼそのままにそれぞれのバトルスタイルで新たにレベリングとなるからだ。↑で「基本」レベルだけが高い点に注目。これまでの戦いは「基本」スタイルだった故、基本のみレベルが高い。今後は他バトルスタイルをレベル1からレベリング可能。しかもそれまでのステをほぼ保ったまま、だ。他スタイルを鍛えれば補強になるだけでなく、万遍なくステータスをあげることができるのだ。南の廃城から一度離脱して、他バトルスタイルを育てればかなり強くなれて、南の廃城は楽勝になる。サキュバスも一蹴。まぁシナリオ的に勝てないのだが。

■スキルシステム 装備品からラーニング

本作のスキルはレベルアップで覚えるものもあるが、ほとんどは武器装備→必要回数戦うことで覚える。クルスのデフォ装備「デモンタスク」なら「背魔剣」等。その為にも装備合成はどんどん行うべし。

DEMON'S SWORD SNAKES ~呪い蛇の甘き夢~

■エロは❤付き魔法陣で どのエロイベを見るかは任意だが条件もあり

ストーリーを進める事で起きるエロもあるが、基本は❤付き魔法陣で任意でエロイベント起こす。スピカ、ルル、クルスそれぞれの呪いの進行度合い、好感度によって起こせるイベントは多数。好感度はバトルしていれば上がるが、呪いを上げるならバトルで回復魔法を使うのが手っ取り早い。回復するごとに呪いが進行する。呪いを下げるなら、↑の森でゲットできる静寂薬を使う。エロをみたいなら呪い値は成り行きに任せるて下げない方がいいだろう。

■体験版総合的に

オートバトルや縮小マップでテンポよく、武器からスキル取得やバトルスタイルごとの育成と、ゲーム部分はかなりやり応えがあり、且つシナリオにも力が入っている。途中、クルスがかつて住んでいた滅びた村も発見し、記憶が少し甦る。まわりくどい行動をするサキュバスの目的はなんなのか。その背後に何か… 良く作りこまれた良作RPGである。是非体験版をオススメしたい。なにやら前作舞台とも繋がりがあるとか。

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